高い放熱効率をもつ
ロータス金属
(ロータス・サーマル・ソリューション)
※ロータス型ポーラス金属

概要

ロータス⾦属は鋳造時にできる気孔の成⻑をコントロールし、⼀⽅向に伸ばすことで製造しております。
ロータス⾦属の特性を活かし冷却器として次世代半導体の熱問題解決やサーバーの冷却コスト削減などを実現します。
また、熱界⾯材料(TIM)としても優れた伝導性を実現します。熱問題の解決や熱マネージメントによる脱炭素化を⽬指し、商品化を進めています。

用途例

ご採用のメリット

  • TIM材、冷却器などにロータス金属を使用した場合、以下のメリットがあります。

無加圧、低温接合で銀焼結と同等の熱伝導を実現できます。

ロータス金属・はんだ接合材

小型化、高性能化、省エネ化を実現できます。

SiCを冷却可能な熱流束(冷却性能)を実現できます。

ロータス金属を使用した冷却器

ロータス金属(銅)の特徴

  • (株)ロータス・サーマル・ソリューション社の独自技術により、レンコンのように一方向に伸びた孔の構造を制御し、ポーラス状の金属(銅)を鋳造し放熱部材への応用に向けて開発しています。
  • 一方向に伸びた穴を利用することで、銅の伝熱特性と多孔質構造の機能性を両立させることができるため、高い放熱効率をもつ放熱部材として適用できます。
  • 打ち水のような気化熱を用いた沸騰冷却方式にロータス金属を使用した場合、孔を利用した熱(蒸気)と冷媒のやりとりにより自発的に沸騰を促進させ、従来の水冷媒沸騰型に比べ2倍以上の冷却熱流束が得られます。

ロータス金属による沸騰冷却(気化熱によりCPU等を冷却)

よくある質問

どのようにしてロータス金属が製造されているのですか。

凝固(金属を溶かして固める)の際にガス抜きをせず、積極的にガスを溶かし込み製造しています。これは、冷蔵庫で作った氷のように固まる際に溶けきれなくなったガスが気孔を形成し、金属の中に残るためです。我々はその気孔の形状、サイズ、個数を凝固の条件でコントロールできることを強みとしています。

他の多孔質金属とロータス金属の違いは何ですか。

スポンジのような構造をもつ多孔質金属では、孔(あな)の配列がバラバラですが、ロータス金属は孔が一方向に揃って伸びていますので、別名レンコン金属ともいわれています。熱伝導性や流体透過性に優れています。

サンプル提供は可能ですか。

ロータス金属およびロータスフィンのサンプル無償提供は行っておりませんが、条件付き(期限等)でのお貸し出しは可能です。

放熱器開発のワークフローを教えてください。

試作品については、使途や使用環境(ファンの風や冷却水など)をお伺いし、小型化や省エネ性の熱設計(シミュレーション)による提案を行って、効果を共有させていただいたうえ、有償にて試作開発の作製に取り組ませていただ いています。

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